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2017年05月31日 (水) | Edit |
昨夜は寝るのが遅くなってしまったので、6時半の目覚ましで起こされるまで熟睡した。
バアは既に着替えも終わっていつでも出られる状態だった。
6時30分から開いているホテルレストランに7時に行くとガラガラだった。まだオープンしたばかりだった。
旅行社のランク付けでスーペリア五つ星のホテルだけあって、朝食に並んでいる食材は選ぶのに迷うほどの量が出ていた。
旅行も終盤になって、体も胃も疲れ切っているので、食べるものも控えようと思っていたのに、また目いっぱい食べてしまった。
出発まで時間があったので、食後の散歩に出かけた。
ちょうど出勤時間帯なのか道路は車であふれていたので、車の少ない住宅街を歩いた。
住宅街の一角に公園があって、戦没者慰霊塔があった。
この国は兵士の像がどこにも建っている印象だ。
公園の戦没者慰霊塔
散歩から帰って集合時間まで部屋で寛いでいるとドアをたたく音がしたので開けると、掃除をする人だった。
15分前だが急いで部屋を出た。
ロビーに展示しているものを見ていると、100才を越える書家の篠田桃紅さんの書が掛けられていた。
広島から参加している人で大学で書道の講師をしているNさんが、書家の名前を書かれている文字を読み取って解説してくれた。このホテルは1979年にホテルニューオークラとして建てられ、その後転売されて内装もだいぶ変わったそうだが、この作品だけは建設時から変わらず展示されているとのことだった。
旧ホテルオークラ 篠田桃紅の書 篠田桃紅の印
予定通り9時にホテルを出てリラの僧院に向かった。
今日も雲一つない快晴で、標高の高いリラでも25℃ぐらいになる予報だそうだ。
リラまでまだ新しい高速道路を走った。道路が傷んでいないのでバスに乗っていても揺れも少なく快適だった。
高速道路
高速を降りてリラに至る途中で、コチェリノボという村でコウノトリが営巣している様子を下車して眺めた。
ロシアのほうから毎年春にわたってきて、子育てをするそうだ。
ひなが巣から顔を出して餌を待つ姿がかわいい。よく見ると4羽もヒナがいた。
別の屋根の上の巣ではまだ抱卵しているような様子だった。
間近で見れば相当大きい鳥のはずだが・・・。
コウノトリ① コウノトリ②
11時15分にリラの僧院に着いた。
標高1,170mにあって、10世紀イワン・リルスキという僧が開いた教会で、12,3世紀の大ブルガリア帝国時代には、歴代の王の庇護のもと、多い時には3,600人もの修道僧が暮らす僧院になり、ブルガリア正教の総本山となった。
残念ながらそのころの建物は、1883年の火災で、フレリョの塔以外はすべて焼け落ちてしまった。
フレリョの塔
僧院の入口の門から、カラフルな壁画が我々を出迎えた。
リラの僧院入口① リラの僧院入口②
中に入ると、敷地の中央に建つ聖母誕生教会を始め、周りを取り囲むようにしてある僧たちが暮らす宿坊がある。
奥の四角い石の塔(フレリョの塔)以外は大火災の後再建されたものだ。
聖母誕生教会は5つのドームからできていて、建物の外壁には色鮮やかなフレスコ画が描かれている。
聖書を題材にした物語や、最後の審判の様子が描かれていて、文字を読めない人にもわかりやすく信仰と倫理的生活のあり方を説いている。
僧院の中① 僧院の中② 
中の様子は撮影禁止になっているので画像で見せられないが、イコンの周りに金箔を施した彫刻でしつらえた板壁は、時間をかけて彫り込まれた精密、繊細な彫刻作品だ。
正面のイコンの一角に置かれた聖遺物と僧院の創始者イヴァン・リルスキの像に、遠足に来た子供たちは十字を切って口づけしている姿が印象的だった。
巨大な金色のシャンデリヤや祭壇など、寄進の多さをしのぶものが多かった。
トルコに征服された500年の間も、トルコに税を納めることで一定の自治権を与えられていたのも繫栄する要因の一つであったようだ。
水彩画で描いてみたくなる風景が随所にあったので、帰ったら挑戦してみよう。
見学する子供たち 記念写真
僧院観光の後、リラから戻る途中のレストランでマス料理を食べた。
ほとんど味をつけていない焼き魚だったが、持って行った味ポンをかけて食べたらちょうどよかった。
同じテーブルの人以外にも味ポンを回したら好評だった。
骨を残して頭や皮まできれいに食べ切った。
昼食のスープ マスの焼き魚 マスを完食
出発まで時間があったので、レストランの近くにマスの養魚場があるというので見に行った。
中には入ることができなかったが、いけすが見えた。
マスの養魚場
ソフィアの近くまで戻ってきたところにある世界遺産のボヤナ教会が、最後の観光地となった。
ソフィア近郊のビトシャ山の麓にあって、11世紀に創建され、13世紀と19世紀に増築されている。
13世紀に増築された部分の教会内部に描かれたフレスコ画がすばらしい。
自由で写実的なルネッサンス期の宗教画に近い筆致の画家の描いたフレスコ画が生き生きとした色彩で残っていた。
もともと王や貴族たちの別荘があった地帯の個人的な礼拝堂から始まった教会なので小さな教会のため中に入れる人数は半分ずつで、時間も10分以内ということだったが、添乗員さんが詳しく15分かけて絵の意味を解説してくれた。
係の人が二度ほどせかしに来たほどだ。
ここも内部の撮影は禁止されているので、土産物売り場でガイドブックを10レヴァ(約660円)で買った。
家に帰ってからスキャナで画像を取り込んでブログにアップしたい。
ボヤナ教会① ボヤナ教会② 壁画① 壁画②
これで今回のルーマニア・ブルガリアの旅のすべての観光が終わった。
最後の夕食となるレストランの予約時間まで時間が余ったので、ソフィア郊外の大きなショッピングモールで30分最後の買物をすることになった。
市内観光の一部をもう一度する案もあったが、外は暑いので涼しいショッピングモールが優勢となった。
大きなショッピングモールの中にいると、表示されている文字を除けば、ヨーロッパのどこにでもありそうな店内だった。
予定通り5時半にレストランで夕食となった。
最後の夜なので、この旅行で気に入った黒ビールを飲んだ。
野菜たっぷりのサラダには、最後の味ポンを掛けた。
これで持ってきた味ポンも胡麻ドレッシングも使い切った。
サラダの後のメインは牛肉の煮込み料理、デザートはたっぷり甘いアイスクリームだったが、これが最後と思って完食した。
夕食レストラン 夕食の黒ビール 夕食の前菜 夕食牛肉の煮込み 夕食デザート
ホテルに7時半到着、明日は午前3時起床、4時出発なので今夜は早く寝るつもり・・・。
ホテルの窓から最後の夜を眺めた。
ブルガリア最後の夜

(明日以降は飛行機の移動ばかりなので、ブログは6月2日帰宅してからまとめてアップします。無事の帰国を祈っていてください)